本心を育む NO453 「笑顔をつくる」

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私たちの感情というものは、自分がしている表情によって影響を受けます。
楽しいことなど何もなくとも、ニコニコしていれば、不思議に心も陽気になってきますし、眉間にシワを寄せて、不機嫌そうな顔をしていると、いつの間にか不機嫌になってきてしまいます。
これを「フェイシャル・フィードバック効果」といいます。
私たちの脳みそは、自分がしている表情からのフィードバックを受けて、「笑顔なんだから、楽しいはずだ」と思い込みます。
そして、ドーパミンなどの快楽物質を分泌しはじめるのです。
私たちの脳みそは、表情にだまされてくれるのですね。
「面倒くさいなあ」と思って、そういう顔をしていたら、どうなるでしょうか。
私たちの脳みそは、面倒くさいという気持ちを引き出す乳酸などの物質を身体に分泌しはじめてしまいます。
だから、余計に身体も疲れるのです。
したがって、面倒くさい仕事に取り組むときには、もうこれ以上ないというくらいの満面の笑みを浮かべるのが正解です。


イリノイ大学のマヤ・タミールは、面白くもなんともないときに、1分間、笑顔を作らせるという実験をしたことがあります。
両頬に力を入れてもらって、口角が上がるような顔(つまり笑顔)をとってもらうと、なぜかポジティブな気持ちが生まれたのですね。
また、タミールは、両眉に力を込めて、しかめっ面を作らせると、怒りっぽくなってしまうことも突き止めています。
フェイシャル・フィードバック効果は、まことに強力な作用をもたらすと言えるでしょう。
まずは自分の脳みそをだましてしまうためにも、とびっきりの笑顔を作ってください。
「イヤだ、イヤだ」と思っても、どうせ逃げられないのですから、楽しくやったほうがいいに決まっています。
そのためには、まず笑顔を作ることが大切なのです。

『トム・ソーヤーの冒険』には、「ごきげんなペンキ塗り」という話があります。
ポリーおばさんに罰として塀のペンキ塗りを命じられたトム・ソーヤですが、鼻歌交じりに楽しそうにペンキ塗りをしていると、友達たちが代わりにやらせてくれとお願いしてきて、トム・ソーヤはそれを押しつけることができた、というお話です。
どうせイヤなことをするのなら、せめて楽しそうにやりましょう。
そのほうが自分も楽しめますし、ほかの人も手伝ってくれるかもしれませんよ。

『おもしろいほどやる気になる本』 内藤誼人 明日香出版社 
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所長視点

笑顔をつくるときのポイントは「鏡をみながら笑顔をつくること」です。

自分が笑顔をつくったつもりでも、笑顔でない場合があるのです。

イライラしたとき、怒りを感じたとき、鏡をみてみましょう。怒った表情を続けるのは意外と難しいものです。「こんな顔をしていたんだ・・・」とショックを受けるときもありますよ

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