今日は引用は
エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する
になります
今日の本の引用はこちら!
妻のアンナは以前、苦手な同僚と働いていたことがある。その同僚は、いつもネガティブなことばかり言う人だった。口を開けば仕事の愚痴を言い、早く辞めたいと漏らす。
『エフォートレス思考』かんき出版
アンナをそれとなく批判することもしばしばだった。その同僚と働くのは、精神的にも肉体的にもきつかった。だが、その同僚のために仕事をあきらめたくはない。なんとかうまく対処し、できれば同僚との関係をポジティブに転換できないかと考えた。
ネガティブな気分に引き込まれるのは簡単だ。家に帰って同僚の悪口を言うことだってできただろう。しかしそうする代わりに、アンナは同僚のいいところを見つける努力をした。はじめは、とても困難に思えた。
だがじっくりと考えるうちに、同僚の嫌なところは、 見方を変えればポジティブに解釈できることがわかった。「前の仕事のほうがよかった」と同僚が言えば、それは前の仕事に対してポジティブな思いを持っているんだなと解釈した。「この仕事はつまらない」と同僚が言えば、つまらなくても仕事をしてくれてありがたいと解釈した。 同僚が他人を批判するときには、観察力の優れた知的な人だと解釈することにした。
そういう態度でいるうちに、同僚のいいところがどんどん見えてきた。そこで、同僚の長所を褒めてみると、相手はすっかり驚いたようだった。いつもネガティブだから、褒められることに慣れていなかったのだ。
ポジティブなフィードバックを受けとるうちに、同僚の気分は以前よりもポジティブになっていった。やがてその同僚とアンナは仲良くなり、単なる同僚ではなく、本当の友人になった。あれから2人の職場は変わったが、今でも友情はつづいている。
スタンフォード大学の教授によると、新しい習慣をつくるコツは、既存の行動に新しい習慣を組み合わせることだ。ひとつ不満を言ったら、ひとつ感謝すべきことを見つける習慣をつくるのだ。これを実践してみると、自分がどんなに不満だらけだったかに気づいて驚いた。
自分ではポジティブなほうだと思っていたのだが、知らないうちに不満を口にしていたらしい。ほとんど意識しないうちに、いつも不満ばかりに目をやっていた。そこで私は、不満をひとつ見つけるたびに、感謝をひとつ見つけることを自分に義務づけた。
「どうして空港のセキュリティーはこんなに混んでいるんだ」と口にしたら、「安全に飛行機に乗れるのはありがたい」と付け加える。「また息子が宿題をやっていない」と不満に感じたら、「でも本を読むのに夢中になっていて、いいことじゃないか」と付け加える。「思ったほど体重が減らないな」とがっかりしたら、「自分の健康を気にかけているのはいいことだ」と付け加える。
しばらくこのルールで過ごしてみたところ、不満を言うと勝手に感謝の言葉が口をついて出るようになった。それどころか、不満を感じた瞬間に、感謝すべき側面が頭に浮かんでくる。最初は無理があるような気がしたが、やがてこの習慣が体に馴染み、エフォートレスに実行できるようになった。
今日のポイント
嫌なこと、苦手なことを、「我慢」ではなく「楽しい」に変換できたら人生は幸せになります。この習慣こそが、不満のある人や環境を変えなくても、幸せを感じる方法です。そのためには
「既存の行動に新しい習慣を組み合わせること」
すなわち、「不満をひとつ言う(既存の行動)」に「ひとつ感謝する(新しい習慣)」を組み合わせると、案外簡単に身につきます。自分に駄目だしをすることなく、成長できる気がしてきました
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