学校の試験には必ず教わったことしか出ません。
すでにある答えを書けばいい世界です。
ところが、実社会はそうじゃない。
商人になって困ることというのは、答えがない、ということなのです。
わかりますか?
経済学者やアナリストは、過去にさかのぼって、「こういう事例に似てる」とかいいます。
似ている事例はいくらでもあるけど、競馬の予想だって、過去のデータをいくら調べても、次のレースは当たらないんですよ(笑)。
だから、商人の世界は、教わったことを答案用紙に書くとか、過去の事例を探すのとは、全然、違うのです。
商人は、一つの当たりを見つけたら、それをコピーしていくのと同時に、未来を見通していかなきゃいけない。
その、教わったことのない答えを、どうやって見つけるか。
これにかかってくるのです。
商人の世界は。
だから、ヘンな話、一流企業の部長クラスの人でも、自分で喫茶店をやったらつぶします。
それぐらいに思ったほうがいいのです。
会社にいたときは、自分の部下や取引業者さんから「部長、部長」って、上に置かれていても、焼き鳥屋をやったら、うまくいくかどうかわかりません。
商人は独立したら、人の倍も三倍も働く覚悟をしないと成功しない。
それが、サラリーマンとの一番の違い。
会社にいたときは、色々な面で守られてきたが、独立したら全てを自分でやらなければいけないからだ。
しかしながら逆にいうと、自分の商売を、自分の思ったように創造できるという芸術家のような醍醐味もある。
無から有を創造する愉しさだ。
「商人は、教わったことのない答えを、どうやって見つけるか」
商売は愉しい、と思える人でありたい。
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所長視点
答えがある問題になれてしまうと、経験がない出来事にぶつかると、どうしていいかわからなくなります。
指示されたことだけをやることに慣れている人も同じです。
経験のないことや、答えのない中で、合っているかどうかわからない答えを見出し、それを信じて行動していく。そこに創造する喜びがあり、人間らしさが磨かれていきます。
そう考えると、幸せになるための訓練は、答えのない問題の答えを見出し、行動し、失敗し、答えを模索していく…ことを自分の納得のいく答えがでるまで、諦めないことになるのかーと思いました
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