曹洞宗の現代の名僧であった沢木興道の言葉に、
「全部いただく。選(え)り食いはせぬ」
がある。
なかなかいい言葉だ。しかし、沢木老師はたんに偏食について言われたのではない。
お分かりであろうが、これは人生の生き方についての言葉なのである。人生の食卓には、いろんなご馳走が出てくる。
好物もあれば、嫌いな物も出てくる。
ご馳走ばかりとはかぎらない。
粗末な食事が供されることだってある。わたしたちはこの人生において客である。
客だと考えたほうがいい。
なかなか、自分の思い通りには生きられないからである。客だとすれば、わたしたちは出された食事を、あれこれ選り好みしないで全部いただかねばならない。
注文をつけることは、客の分際をわきまえていないことになる。
そう、逆境になれば、逆境の人生をしっかり生きればいいのである。まあ、ほとけさまがそのような食事を出してくださったと思えばいい。
『のんびり生きて気楽に死のう』ひろさちや PHP研究所
安楽に生きられるなら、安楽に生きるとよい。
死ぬときも同じで、のたうちまわって死ぬ運命であれば、それもほとけさまの食事としていただけばよいのだ。
それが沢木老師の言いたかったことであろう。
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所長視点
イライラしたり、落胆するのは「今の自分に期待しすぎ」。思い出が後悔になるのは「過去の自分に期待しすぎ」。未来に不安があるのは「未来の自分に期待しすぎ」だそうです。
目標を立ててて幸せな将来をイメージするのはOKですが、将来をイメージすると、どこかで将来に対して過分な要求をしている自分がいます。
どこまでもこだわっている自分がいますね
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