実は、60代は誰にでも訪れる人生最大のチャンスです。
60代こそ私たちの腕の見せどころであり、がんばりどころであり、人生一番のハイライトなのです。
60代は、競争から解放され、哲学的な考え方ができるようになります。
ですから、心が純粋になり自己実現に向かいやすいのです。
むしろ20代~50代は、そのための準備期間だったとさえ言えます。
つまり、20代~50代までに蓄えた経験と知恵のすべてを使って、60代からは誰にも支配されず自由に生きる。それが、60代の特権なのです。
この特権を行使するか、見送ってしまうのか。
60代を人生のピークにするのか、60代を台無しにしてしまうのか。
その決断は自分自身が握っています。
例えば、もし皆さんに「これまで長いこと、一生懸命働いてきた。定年になったらのんびりしたい」「もう悠々自適でいいんじゃないか」などという思いが、少しでもあるとしたら、どうか気をつけてください。
その「十分にがんばった感」「まあいいや」という思いが、何よりも危険なワナなのです。
そう、私たちの心の中には、チャレンジしたり幸福に幸福になったりすることを邪魔するようなワナが、いつくも仕掛けられているのです。
●もう、この年で始めるのは面倒だ
●もう、のんびり暮らしたい
●もう、その気力がわかない
●もう、チャレンジするような元気がない
●もう、おしゃれするような年ではない
●もう、モテるわけがない
もし、「もう、〇〇だから」というマイナス言葉を頻繁に口にしているとしたら要注意です。
「もう、年だ」「もう、しんどい」「もう、モテない」「もう、いいや」…。
その口グセが、人をどんどん老化させていきます。
これを私は「“もう年だ”の法則」と言っています。
朝昼晩と1日3回唱えると、1年で1095回も唱えることになります。
これだけ唱えれば、脳の老化が強化され、イヤでも老化が実現されてしまうことは、私の著作をお読みいただいている読者の皆さんでしたら、よくお分かりでしょう。
「もう、〇〇だから」を口にするごとに、私たちの想像力は委縮し、夢や願望が描けなくなります。
「もう年だ」「もう気力がない」「もうムリだ」と思っている人に、何を言っても無意味です。
老いも若さもしょせんは錯覚。
だとすれば、「もう〇〇歳だから」と10歳老ける錯覚をするより、「まだ〇〇歳だから」と10歳若くなる錯覚をしたほうがいいのです。
『はやく60歳になりなさい』西田文郎 現代書林
所長視点
脳の仕組みは私達が自分にどのような言葉をかけるかによって相当影響があるようです。
それは「ググる(Googleで検索する)」のと似ていて「もう年だ…」と思うと、「私が年をとった根拠」をいくらでも上げてくれる。
そうすると、年をとった実感を更に感じるようになり、「本当にもう年だ…」と確信をもつ。そうするとまだまだ若いと思っていた記憶力や体力も、自分よりも記憶力や体力のある人と比べて「やっぱり年だ…」と確信を重ねていく
人生は勘違い合戦です。「まだまだいける!の法則」で黄金の60代を向かえていきましょう
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