日本の大人はアウトプットが不足している。
しているのはインプットばかりだ。
職場など周りを見渡しても、目につくのはインプットには興味津々、熱心な一方で、アウトプットが足りていない人間ばかりなのではないだろうか。
アウトプットが不足している人間は、魅力がない。
何を考えているかがわからない。
当然だ。
何を考えているかを表現することも、アウトプットだからだ。
何を考えているかわからない人間は、周りから関心や好感を持たれることがない。
むしろ恐怖感を与える。
どんなに真面目で正義感があっても、どんなに博愛主義者で、休日はボランティアにいそしみ、困っている人には手を差し伸べずにいられない人であっても、だ。
アウトプット不足は損をする。
そうと頭でわかっていても、アウトプットに苦手意識を持つ人もいる。
その理由はきわめてシンプルだ。
アウトプットに慣れていないのだ。
ゆとり教育以降、小中学校や高校では、アクティブラーニングが行われるようになってきた。
教室で教師から一方的に知識を教わるのではなく、自分はどう考えるかを発表するタイプの授業が増えているのだ。
だから、若い子はアウトプットに慣れつつある。
少子高齢化が叫ばれるこの時代、ユーチューバーと呼ばれる若者が数多く登場し活躍しているのは、受けた教育の賜物と言えるのではないか。
ところが、ゆとり以前の教育、偏差値偏重の詰め込み教育、インプット重視の教育を受けてきた世代、つまり今の30代後半より上の世代は、インプットにだけは長けた人が多い。
勉強好きで、知識が増えるのに喜びを覚える人も多く、そういう人が優秀とされてきた向きもある。
しかし、そこで留まっていては「何を考えているかわからない、むしろ怖い人」で終わってしまう。
自分は誤解されやすい、周囲は自分を正しく理解してくれないと思うことがあるなら、それは、アウトプット不足のせいかもしれない。
今からでも遅くないので、アウトプットを増やして、アウトプットの能力を上げよう。
アウトプットは、すればするほどそのテクニックが磨かれるものだからだ。
AIに奪われる仕事、奪われない仕事が、あちこちで話題になっている。
要するに、人間からインプットを受けて、なんらかの編集をして、アウトプットをする仕事は奪われないことだ。
『インプットした情報を「お金」に変える 黄金のアウトプット術』成毛眞
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所長視点
健康になるにも、栄養を沢山とる(インプット)より、運動をする(アウトプット)ほうが身体にいいと言われています。
また便通がいい(アウトプット)のが健康の証拠、便秘(インプット)は万病のもとでもあります。
呼吸法も吐く(アウトプット)ことの重要性が言われます。
お金も、貯めることに価値を置く人は幸せ度が下がるようです
あらゆる面で、アウトプットの重要性が問われてきているのかもしれません
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