FUJU
今日は引用は
「日本男児」という生き方
笹 幸恵 著 になります
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人の本質が現れるのは、どんなときでしょうか。人生、順風満帆のときは穏やかな人も、事業が失敗する、女房に先立たれる、家を追い出されるなど、自分が予期し得なかった局面にぶつかったとき、人が変わったように怒りっぽくなるかもしれません。あるいは酒におぼれるようになるかもしれません。
最も人の本質が現れる究極のケースは、死を意識する場面に遭遇したときではないでしょうか
戦争を美化するつもりは全くありません。しかしながら、戦争という死線を越えた経験してきた男たちには、一本筋が通っている人が多いと感じますそれは、「やせ我慢」だったり、「タフな精神」だったり、「潔さ」だったり、「実直さや誠実さ」だったり、「私ではなく公の心」だったりす。死線を越えてきたことにより、ある種の肚ができ、「生きているだけでありがたい」という気持ちが根底にあるからでしょう。
『「日本男児」という生き方』草思社
今日のポイント
「日本男児」という言葉には、武士道の価値観があるように思います。武士道精神の中核をなすものとして、弱者への同情や共感、惻隠(そくいん)の情、卑怯なことを憎むこころ、など。その根底には「死」を受け入れた人の強さと優しさがあるのでしょう。
聖書でいえば「死なんとするものは生きる」
葉隠でいえば「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」
いまの時代は死を遠ざけて、見ないようにして生きているのかもしれません
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