本心を育む NO471「聞くべき人」

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私は教育コンサルティング会社時代に、とても悔しい思いをした経験があります。

当時、私は自社の教育サービスを歯科業界へ展開することを考えていました。

そこで可能性と将来性を判断するために、ある歯科医の方にヒアリングをしました。

返ってきたのは「歯科業界には学ぶ意欲のある人が少ないので、難しいです」という答えでした。

専門家から聞いた情報だからと、私は歯科業界の開拓を計画から外しました。

しかしそれから2年後、同僚が歯科医の方をどんどんクライアントにしていったのです。

会社全体の売り上げに占める歯科業界の割合も大きくなり、会社としても、歯科業界を積極的に開拓していこうという認識に変わりました。

2年前に、一度は自分が見つけたチャンスです。

それを逃したことに、悔しくて仕方のない思いをしました。

同僚に聞いてみると、彼も歯科医の方にヒアリングしたと言います。

しかしその内容は「歯科業界には、学びたい人たちが絶対にいる」というもの。

私とは、真逆のアドバイスをもらっていたのです。

歯科医の方にヒアリングしたのは、私も同僚も同じです。

ただし、相手が異なっていました。

私がヒアリングしたのは、数名規模のクリニックをしていた方。

同僚はドクターやスタッフを合わせると100名以上になる、業界でも大規模なクリニックを経営している方に意見を聞いたそうです。

同じ質問をしても、成果の出ている人と出ていない人の判断は、180度異なるものでした。

結果として、私はみずからチャンスを棒に振りました。

結果が出ないときや、独立してどうやって稼いでいるかがわからないときなど、仕事をしていくなかで悩むシチュエーションはさまざまにあります。

そこでやってしまいがちな間違いが、「聞くべき人」ではなく「聞きやすい人」に意見やアドバイスを求めることです。

私たちは何か困ったとき、まずは仲のいい相手や気軽に聞くことのできる相手に意見を求めます。

あるいは連絡が取りやすかったり、物理的な距離が近かったり、すぐに聞くことができる人の場合もあると思います。

しかし、その人たちが「聞くべき人」であるかどうか別の話です。

たとえば、結婚相手を見つけたいと願っている人が、同じように独身で恋人がいない人に相談に乗ってもらっている。

まさに「聞きやすい」相手ですが、「聞くべき人」ではないこともあります。

聞くべき相手は、自分が困っていることの解決策を知っている人、解決した経験のある人です。

つまり、その分野で結果を出している人です。

彼らは往々にして立場の高い人たちなので、むしろ「聞きにくい」相手です。

「ちょっと恐れ多い」とか「迷惑がられるかな」と感じることもありますが、それを越えて意見を求めることが大事なのです。

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所長視点

自分の本心は、自分のいくべき方向、聞くべき人を知っているそうです。ですから自分の本心に聞くのが一番、正しいし、手っ取り早い。手間もいらない

しかし、本心が曇っていたり、弱っていると、なかなか答えがかえってきません。そうすると本心よりも、自分の今まで経験からくるこだわりや、癖によって判断してしまいます。

どんなときでも本心を磨き、本心に栄養を送って元気にしておきましょう。

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