今日は引用は
続・いい言葉は、いい人生をつくる
斎藤茂太 著 になります
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アップル社は1990年代後半、ひどい不振に悩まされていた。アメリオ氏がCEOに就任した96年には、銀行の残高はすべてマイナスだった。借金だらけで、返済期限が次々と迫ってくる。
このとき、まずアメリオ氏がやったことは、銀行に返済期限延長を願い出るレターを書くことだったそうだ。あとは借金のことも、返済期限のこともいっさい忘れる。そして、当面やらなければならない仕事を一つ一つ、片付けていく。
「返済期限延長を決めるのは私じゃない。私がジタバタしても、事態は変わらない。心配しても意味がないことは心配しない」と彼は言っている。
アメリオ氏は、ここまで経営を悪化させた過去の分析にも関心を示さなかった。過去を悔いず、未来を心配せず、今に全力を尽くす姿勢を示したのだ。
この姿勢は、社員にも「具体的に何かをしなくては危機は乗り越えられない」行動力を生んだ。結局、銀行は、返済期限の一週間前というギリギリのところで、六ヶ月の猶予期間を認めてくれた。こうして最大の危機を乗り越えたアップル社は、パソコン本体を半透明にした「iMac」や、「ipod」と大ヒットをつづけ、息を吹き返したのだという。
ものごとがうまくいかなくなったとき、事態をさらに悪化させるのは、当事者がジタバタとうろたえ、われを失ってしまうことなのである。
『続・いい言葉は、いい人生をつくる』斉藤茂太・成美文庫より
今日のポイント
過去のことは、いくら考えても変えられません。未来のことも、どれだけ心配しても分からない。確かなことは、『今、何をやっているのか』だけです。
そして、何かをやらなければ、道は拓かれないということ。何か事が起こってしまったら、後悔や不安な気持ちでジタバタしてもはじまらない。
【LEDAのひまわり日記】
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