「日本に真のリーダーはいるのでしょうか?」
いきなり大きな問いで恐縮ですが、今の日本の元気のなさをみていると、原因はリーダーの不在にあるような気がしてなりません。
閉じた世界で毎日同じことを繰り返していて何とかなる状況であれば、リーダーの資質や能力はそれほど大きな問題にはならないでしょう。
極端な言い方をすれば、そのような状況下では誰がリーダーをやろうがあまり関係がないのです。
イギリスではこんなエピソードがあった。
《探検隊募集。わずかな報酬。極寒。まったく太陽を見ない日が何日も続く。生還の保証なし。ただし、成功すれば名誉と称賛が手に入る》
これは1914年、ロンドンの新聞に掲載された「大英帝国南極横断探検隊」の隊員募集広告です。
広告主は隊長のアーネスト・ヘンリー・シャクルトン卿でした。
よく読むまでもなく、労働条件は最悪です。
でも冒険を求める人にとっては、これほど魅力的なコピーはありません。
実際この広告の反響はすさまじく、世界中から5000人を超える応募があったそうです。
そのなかから25人の精鋭を難なく採用したシャクルトン卿は希代の共感力の持ち主だといっていいでしょう。
『カベを壊す思考法』
立命館アジア太平洋大学(APU)学長 出口治明 扶桑社新書368
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所長視点
人の心をつかむの特徴は「何がしたいか?」より「どんな自分でありたいか?」を持っている人です。
そのような人はモチベーションも高いです。
「何がしたいか=目標とするもの」は達成するときもあればできないときもあります。
「どんな自分でありたいか?」を持っている人は、どんな環境でも、どんな結果でも、ぶれることがありません。
そういう人が真のリーダーと呼ばれるようになる。そんな人を目指していきたいものです
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